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一般社団法人 国際教養振興協会

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活動報告

国際教養振興会 活動報告

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投稿日:2014年9月11日

第5回 カルチャバトンの会レポート〜能楽観世流シテ方・片山伸吾氏と世阿弥のことばから社会を勝ち抜く戦術を学ぶ

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「カルチャバトンの会 vol.5」は、2014年8月21日に能楽観世流シテ方・片山伸吾氏をゲストに迎えて開催されました。今回は「世阿弥のことばから社会を勝ち抜く戦術を学ぶ」と題し、能の大成者である世阿弥が書いた理論書『風姿花伝』から、今の時代にも通じる世阿弥の教えを紐解きました。

「初心忘るべからず」ということわざは、世阿弥が残した有名な言葉です。「前のものをすべて打ち消すのではなく、ちゃんと残していくというのが世阿弥の生き方であったと考えています。生涯を通じて、成功しているときでも常に変化を前向きに取り入れながら、より良いものをつくっていこうとしました」と片山氏。それを象徴するような教えとして、「住する所なきを、まず花と知るべし」、「よき劫の住して、悪き劫になる所を用心すべし」という2つの教えが紹介されました。

どちらも変化を求めてとどまり続けるなという意味を示しており、日本文化を伝え残すためには、時代の流れに合わせて変化していかなければいけない。これは当協会の活動趣旨にも共通しています。

さらに片山氏は、日本人は昔から続く日本文化を古くさいものだと思う先入観があり、敷居が高いと食わず嫌いになりがちだと指摘しながら、「まずは興味をもってもらい、とにかく一度経験してほしい。そして好きか嫌いかの判断をしてほしい」と語りました。

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